福井家石蔵
- 年代
1800年代末頃(明治時代中期)
- 旧所在地
香川県高松市国分寺町新名
- 指定区分
登録有形文化財
伝統とモダンが調和した和洋折衷の蔵
香川県のこんぴら街道(※1)沿いにあった蔵で、県道拡張によりアーチ橋と共に寄進されました。伝統的な寄棟造(※2)・本瓦葺き(※3)でありながら、壁は石造りとなっており、日本の伝統的手法と西洋建築の要素が調和した建物です。壁は地元産の安山岩を積み上げてつくられています。当地の石は古墳時代に棺にも使われていたことから、「石舟」という地名が今でも残っている場所があります。
この蔵は解説映像を上映するビューイングルームになっています。
内部
内部の床はレンガ敷きで、西洋風のモダンな印象です。今でもまったく狂いがなく敷き詰められており、当時の石工の優れた技術がうかがえます。
注1:こんぴら街道・・・各地と金刀比羅宮(香川県仲多度郡琴平町)を結ぶ参詣道として整備された街道。
注2:寄棟造・・・建築物の屋根の構造形式のひとつで、四方向に傾斜する屋根面をもつもの。
注3:本瓦葺き・・・平瓦と丸瓦を交互に組み合わせて並べる屋根の葺き方。