「かずら橋」の架け替え作業見学会を実施しました (作業は3月1日午前中で終了しました)

かずら橋の全面架け替え作業は3月1日(土)午前中で終わりました。昼からは、かずら橋をお渡りいただけます。

 

四国村ミウゼアムでは2月22日(土)~2月24日(月)にかけて、村内「かずら橋」の全面架け替え作業の見学会を実施しました。その様子をご紹介します。

 

 

 

四国村ミウゼアムのかずら橋は、1976年(昭和51年)5月に、四国村のオープンに先立って初代が作られました。

以来、材料であるシラクチカズラの生育状況によって5年から6年ごとに全面架け替えを実施し、全面架け替えから3年ごとに傷んだ個所の部分修繕を行っています。2025年2月の作業では、すべてのかずらを撤去して新しいかずらに交換するとともに、足元の踏木(さな木と呼ばれます)や、橋両端から伸びて橋の荷重を支える腕木など、ほぼ全面的に交換を行っています。

 

 

架け替えを行っていただくのは、徳島県祖谷で林業を営む藤堂興宏さん(77)です。

これまでに徳島県祖谷でのかずら橋架け替えの経験が5回あり、福井県池田町のかずら橋にもかかわった経験をお持ちの方です。今回のかずら橋の架け替えでは、2024年11月に山中に入り、かずらを採取するなど準備を進めてくださいました。

かずら橋の材料となるシラクチカズラは、「サルナシ」というマタタビ属の植物で、キウイフルーツの仲間です。雌雄は別株となり、雌株のみに大きさ2センチくらいの果実がなるそうです。

かずら橋の材料として採取するのは雪が積もって山中に入るのが難しくなる前の11月ごろですが、見学会の参加者からは「夏に採取するのはできないのですか」という質問がありました。

 

藤堂さんの説明では、「夏に採取したものは腐りやすく、かずら橋の材料としては使えない。やはりツルが乾燥した晩秋に採取するのが望ましい」ということでした。

また、加工しやすくするためにシラクチカズラを蒸したり熱を加えたりすると長持ちしなくなるので、作業は大変でもそのまま使っているそうです。

さな木に使うのはクリの木です。丈夫で腐らないために、長い間使うことができるそうです。

さな木がずれて足元の間隔が広がらないように、140本のさな木を1本ずつ、番線を使ってしっかりと固定していきます。

藤堂さんのお話では、祖谷でもかずら橋の架け替えを行う職人さんの数は減り続け、高齢化も進んでいるそうです。

シラクチカズラの保護とともに、職人の育成が重要になっているとのことでした。

3日間の見学会を通して、ご参加いただいた方の数は72人になりました。寒い中のご参加本当にありがとうございました。

また機会がありましたら、様々な修復事業の見学会を実施したいと思います。

このホームページ上でご案内いたしますので、みなさんのご参加をお待ちしております。

 

 

 

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