添水唐臼

年代

1955年頃まで徳島県美馬郡つるぎ町(旧一宇村)に残っていたものを再現

地域の食文化を支えた貴重な便利道具

穀類を精白するための装置として使われていた小屋。“添水”とは、もともと田畑を荒らす鳥獣をおどす道具で、竹筒と水を利用して自動で石を鳴らし、音を出していました。(現在は音色を工夫し、風情を感じる“ししおどし”として使われています。)これと同じ仕組みで、石を打つ部分に杵をつけ、水力によって自動的に穀物をつくようにしたものが添水唐臼です。水が少ない地域で個人または近所が共同で利用していたもので、俗に“ソウズ”と呼ばれ、簡単に精白ができる貴重な道具でした。